麻の着物

夏まで生きていようと思った。そう思いながらなんとか生きている人間の観劇とか読書の記録。

悲しくも愛しい物語(舞台『刀剣乱舞 結いの目の不如帰』)

明治座特別公演 6/3マチネ

明治座で見て、もう一回みたいな…と思って当日券狙いでとりあえず京都に行く算段をつけたところ、機材席開放の当日引換券が買えました。もう一回見る前にとりあえず感想を残しておきます。

 

これから見る予定のある方は是非フレッシュな気持ちで見たほうが良いかと思うので、下記読まれないことをお勧めします。

 

 集大成としての一作

素直な感想としては、「壮大なプロローグだ!」ということでした。集大成というのは公演を見た私は深く納得しているのですが、同時に絶対この後のシリーズとして物語が続いていくのだろなとも思いました。

でも確かに集大成だと思うのは、ものすごく端的に言えばこの舞台を見た時の迫力に胸を掴まれた感動ゆえでした。これを1日2公演やるのは本当に大変だろうな…と思います。どうしても三日月役の鈴木拡樹さん、山姥切役の荒牧慶彦さんお二人の芝居の迫力に飲まれてしまうのですが、それだけでなく、カンパニー全体として刀ステの積み上げてみたものを全力で見せてくれたなと思います。

積み上げた物語を崩す

逆に物語としては積み上げてきたものを崩す展開だったと思います。特にジョ伝は小田原特別公演も含め、どこか爽やかだったがゆえに悲伝の悲劇性がぐっと増したように感じました。今回も山姥切は約束を果たすことができず、後述しますが、おそらくはあの本丸の物語は一つ終わってしまった。積み上げてきた彼らの関係性、強さその終わりというのを感じて、これは間違いなく悲劇だと思いました。

物語について語るという楽しさ

悲伝は賛否両論だと思うんですけど、私は大好きで、たぶんその一番大きな理由は見た人が「あれはどういうことだろう」「この後どうなったんだろう」という話をついしたくなるところです。私は物語について語ることが好きです。人が語っているのを聞くのも好きです。悲伝は私が見ているかぎり、今年一番語られている作品だと思います。

だから全然すっきり解決した話ではないのですが、あのラストでどうなったのかということに対して、いろんな考察や感想がでてくるのが楽しくてたまらないです。

それはそれとしてもちろん模範解答も知りたいので、是非次があればいいなと思っています。

最後にあの本丸はどうなったのか

普通に三日月が刀解されたあとのシーンがあったのでどうなんだろう?と思ったのですが、なんとなくあの先に未来がないような気がします。もしかしたらあの先に三日月の行動の理由があるのかなとかいろいろ考えてしまいます。

最後に顕現した三日月は別の本丸か、もしくは別の繰り返しの三日月ではないかと。

刀ステが怖いのは、今までの公演の物語すべて「何回目のこの世界の話なのか」ということすらわからないということです。舞台作品は何度も繰り返されるから、悲伝55公演すべてが三日月が経験した終わりなのかもしれない。それは今までの作品についても同じことで、この作りにぞっとしました。

 

さて、もう一公演(+ライビュ)を見てあれこれ考えたいです。