麻の着物

夏まで生きていようと思った。そう思いながらなんとか生きている人間の観劇とか読書の記録。

ありえたかもしれない物語としての(ミュージカル『Dance with Devils Fermata』)

2018/3/17 マチネ
2018/3/24 ソワレ

 

推しが出ている舞台でまったく触れたことがない舞台がデビミュの第二弾くらいだった。なかなか機会を作れず円盤や配信でも見れないまま、いつのまにか第三弾が決まっていたのでもうとりあえずこっから見るぞと思って見に行った。

ダンデビという原作自体はちらっと何話かアニメを見たような気がしていたのと、第一弾はdアニメストアにあるので見ていた。結局17日に見てから翌週見るまでにアニメを全話見ることに…。

 

 リツカという少女の描き方とマルチエンディングについて

初っ端からアニメの話で非常に申し訳ないのだが、私はアニメ全話見てこの終わり方をするこの物語がとても好きになった。

私の中でいわゆる乙女向けコンテンツという認識だったので、リツカが人間の世界で生きること(=レムと生きる世界を分かつこと)を選択したのが衝撃的で、けれど彼女の選択は納得いくものだった。

リツカはレムのことは好きだったと思うのだが、でも同時に生きる世界が違うのだということも、今までの平穏な日常が崩れながらそこに戻りたいと強く感じる彼女は気づいていたと思う。そういう切なさが残るラストは本当に良かった。

私は荻原規子の『これは王国の鍵』という小説が子供の頃から好きなのだけれど、それを彷彿とさせる物語だったので好みって変わらないよね…と思った。

アニメの主人公リツカはよく喋るしよく歌うので物語は彼女の意思で進んでいくし、ラストも彼女の選択で決まる。たぶんこれが舞台と一番大きく異なるところで舞台のリツカは喋らないし、影のようにそこにいるけど個として表に出てくる存在ではない。

舞台のリツカを男性にバレエで表現させるという手法、2.5次元舞台としては画期的な感じがするのだけど、アニメと舞台でヒロインの印象ががらっと変わるというのは上手いと思う。アニメのリツカがはっきりと個のあるヒロインだけに舞台の物語に流されるようなヒロイン像が新鮮。だからこそ男性キャラクターの見え方も変わって来るように思える。というよりもアニメはリツカの視点を通して描いているけれど、舞台は彼女がいてもいなくても「こういう人物だ」というのがわかる。リツカ目線が外れた点で、男子同士のわちゃわちゃ感が見えるのが微笑ましいなと思うところもあってウリエはアニメよりも可愛く思えた。

ダンデビの原作自体に全然詳しくはないものの、アニメがあってこの舞台があって、あとは乙女ゲームがあるというところまでは理解していた。

私はマルチに展開してる作品は別媒体で同じことやるよりも違うことをやってほしいと思っているので、舞台は第一弾でアニメとは違ってレムと結ばれるエンドであることやゲームはいろんなキャラクターとのルートがあるというのが好感度高い。(舞台の第一弾をアニメより先に見たので普通にレムと幸せになるんだな…と思っていたのでアニメでびっくりしたのもあるのだが…。)

今回は2ルート構成でリツカがアクマとして生きることを選びレムと結ばれるエンド(Elegante)、人間として生きることを選んでリンドと幸せな日々を送るのでしたエンド(Calma)に分かれる。

好みから言えばCalmaなんだけれども、あったかもしれないエンディングの形としてのEleganteは王道のラブストーリーでこれはこれで素敵だったと思う。(がやはりこのエンドで結婚式が始まってから「ちょっと待った!」するウリエにはいろいろ言いたいことがある)

スタイルが良すぎる推しから目が離せない

推しが出てる舞台、極力一公演目くらいは舞台全体見ようと思うものの意外と目が持っていかれるんだわ。これが。

というわけで田中さんのことを書きますが、迫力のある美人なんですよ。彼のジェキ様は。長い手足で繰り広げられるアクションシーンは結局ついそちらに目がいってしまう…。

アニメ見てから見ると、強そうな美人度が高くて原作ファン的に大丈夫なのか心配になるんですけど、私は好きです。

私は彼のお芝居はミュージカルで見るよりストレートプレイで見るほうが好きなのですが、麗しき悪役としてノリノリで歌ってる様子は思い返しても良かったな…と思うので良かったのだろう。良かった。

ジェキとローエンって見ていて中間管理職の悲哀を感じるというか、結局2人とも主のために話に関わっていくのだけれど、ローエンに比べてジェキのほうが圧倒的に労わりたくなるのやはり上司がすぐ近くに存在しているからなのでしょうか。

17日マチネはリンドとジェキがアフターイベントお当番回だったのですが、この2人がこうやって歌ってるところは完全にイフの世界のようなんだけれど、それがお祭り感あってよかったですね。強そうな美人がノリノリで歌っているのは最高。

誰かの本気に負けることもある

ラストのウリエが「自分も(リツカのことは)本気だったけど、でも誰かの本気に負けることだってある」という台詞を言うところがとても好きで、この舞台の中で一番好きな台詞だなとおもいます。

ただEleganteでこの台詞からの花嫁強奪未遂事件あまりにも面白くなってしまって、Eleganteはこの台詞結婚式の後に入れてやってくれと強く思った。

ダンデビやばい男しかいなくてレムとリンドがかろうじてまともだ…というのがアニメの感想なのだけど、ウリエは舞台で背景が見えたり上記の台詞があったりで怖い人からちょっと可愛い人に印象が変わった。レムはこの面倒な幼馴染とも末永く付き合ってやってほしいと心から思った。

その他の感想としてはローエンが本当に歌の上手い犬で、聞いてて安心感があった。ローエンのテーマ曲っぽい曲があるのですが、これだけでチケット代の元は取れる。

イマイチ私の中でシキが腑に落ちなくてこの舞台でなるほどとは思ったもののやはりよくわからない男なので誰かプレゼンしてほしい。

アニメで私が一番好きな男*1、メィジくんの出番が異様に少なく感じたので第四弾があったら彼にもスポットを当ててほしい。アニメの1話分を1曲で回収してしまった。

 

 

 

*1:「俺の舎弟になれよ」という口説き文句がマジで意味わからなかったので好きです。