麻の着物

夏まで生きていようと思った。そう思いながらなんとか生きている人間の観劇とか読書の記録。

本当に楽しい年の終わりと始まりをありがとう(『ゆく年く・る年 冬の陣』感想)

2017/12/30 マチネ
2017/12/31 マチネ、ソワレ

 

2017年の舞台納めで2018年舞台初めでした。

推しが出るといったらよくわからないなりにチケットを取ってしまうんですよね…。というわけで「時代劇らしい」「ショーは頭がおかしいらしい」「コメディらしい」「でも泣けるらしい」といろいろ始まる前に検索したものの、結局よくわからないまま迎えた舞台でした。

だってサイトは体操着だしなにがなんだか…。

それでもる・ひまわりさんの舞台も明治座も初めてで何が起こるんだーと思いながらもお弁当注文したり、PVにきゃっきゃしてました。

そしていざ見に行った30日。

終わって最初に思ったのが、あと二公演見れるの本当にうれしいということでした。
いや、本当に想像していた百倍楽しかった。

 

明治座の感想

初めて行ったんですけどめちゃくちゃ楽しい空間ですね…。3階のロビーここは温泉街か!と思うくらいのお土産屋さん。勧められる試食。
この時点でお祭り感があってすごく楽しかったです。休憩時間にはるーちゃんの着ぐるみがにこにこ歩いているし、ほんとここは何なんだって思いつつとっても楽しかったです。
30日が2階席後方(るひま先行…)、31日マチネが3階席、ソワレが見切れ席で2階上手サイドでしたが、正直見切れ席が一番見やすかったかなと思います。三公演目だったからこその感想かもしれませんが、ようやくこの公演で花道が見えたんですよね。
あんまり花道使った演出なかったのでいいかなと思いつつ、花道でばんばんお芝居されるとしんどい気がする。

舞台の感想(ネタバレなし)

本当に面白かったんですよ…。

「時代劇らしい」「ショーは頭がおかしいらしい」「コメディらしい」「でも泣けるらしい」は全部その通りでした。

一幕は大阪冬の陣が始まるまでで、一幕は本当に笑いが止まらない舞台でした。それが二幕に入り、二幕もやっぱり笑えるシーンはあるのですが、どんどんああ…というシーンも増えて行きます。このあたりのしんみりしたお芝居もすごく良かったです。

あんまり戦国時代に興味がないまま過ごしてきた上に普段大河も見ないんですが、『真田丸』は珍しくちゃんと見てたので、詳しくない人間は見ててよかったと思いました。

見る前は真田ばっかりチェックしてたのですが、最終的には豊臣陣営がなんかもう全体的にしんどくて好きなんですよね…。

二部のショーは本当に頭がおかしいんですけど、見てるとだんだんクセになるというか、だんだんもっとサイリウム振りたい…みたいな気持ちになるのが怖い。

とにかく本当に楽しかったので、大阪公演行ける方は是非…みたいな気持ちになりました。一瞬大阪行きを検討したのですが、別の舞台のチケットがあった…。

 

以下ネタバレありの感想です。

軽やかに狂っている豊臣勢が好き 

一番好きなところから話すと、私は秀頼と重成に最後は心揺さぶられっぱなしでした。
秀頼のキャラクターはかなり好きで、幼い残酷さというか、猫狩りをしようというところがぞぞっとして良かったです。その後に重成が淀殿に対して取り繕う流れも含めてこの二人の関係は面白いなと思っていたのですが、ラストでああなって…。
「兄だと思っていたのに」という秀頼の言葉がすごく胸に刺さる…。
東京楽が特にだったのですが、とにかくこの二人の芝居が刺さるんですよね。
母親から父と兄の敵として言い含められながら、それでも最後まで恨みきれなかった(同時に恨みを捨てることもできなかった)重成と、純粋に慕い続けていた秀頼と。
この時代辛い…となりながら泣いてました。

同じくらい大阪城が燃える中での淀殿と大野のやりとりも好きでした。大野の「ええんです」という台詞は、何でもない台詞なのに最後のシーンあまりにも壮絶なものを感じて、ちょっと怖いくらいでした。みんなこの時代の中でどこか狂いながら、それでも必死に生きていたように思えたけど、大野はほんとこの台詞を最後まで言い続けるところに悲しみと愛情とどうしようもない狂気を感じたのでした。

真田のみんなが仙台で楽しくご飯食べてる、そんな世界はあるわけがなかった

真田は一幕は基本愉快な真田一家だったので、ゆるゆる見ていたら、一幕のラストで「そうだったね!」となって落ち込みました。
しかしあの舞台のど真ん中でコントをする推しもとい田中さんは最高でした…。正直30日面白いんだが、面白くないんだか…の間を通ってたけど31日のネタはめちゃくちゃ面白かったよ!
兄者の宮下さんが面白いのは知っていたんだけど、めちゃくちゃ面白かったです。
一度見てしまうとこの後を知っているので切なくもあるのですが、真田のわちゃわちゃとした感じと、突如羽根をしょって登場する昌幸パパと、この話題に事欠かない感じはとても好きでした。

幸村は「純真無垢な村長」と相関図に書いてあったけど、どちらかというと新興宗教の教祖様を思い浮かべました。「(主君のために命をかけられないというのなら)あなたは武士ではありませんね」という重長に対する台詞が、真田を表してるんだよなあと感じました。でもだからこそ彼らの結末はあれしかなかったんだとも。
真田の兄弟は並んだ時の雰囲気がほんとナイスキャスティングだ…という気持ちで見てたので、最後信之が討つのか…というので見ていた(特に初見時は)「ああ…」という感じで泣いてました。

もうこの物語が始まった時点では重長の言葉や理想は、もう届かなかったんだろうなと思います。それでも最初から全部わかっていても家族として受け入れた仲間たちや、「仙台へ行こう」というという言葉を聞いた時の幸村を見ていると、重長との出会いも何もなかったわけじゃないんだよなあと思いました。

ラストシーンに集約する伊達主従

一番好きなシーンの話からすると、ラストシーンで「本当は亡霊だなんて思ってないんでしょう」という重長の台詞で政宗の呪いがとけるシーンが本当に好きで、笑って泣いたこの物語のラストが、ああやってさわやかに美しく終わるのが素敵でした。

政宗はどこまでも腹の奥底が見えない、でもある意味天才的な人だなというのが全編見た印象でした。対して迷いっぱなしの重長は等身大の若者で、それでもなんとか答えを出そうとする強さがあって。そういう二人があの言葉で重なって本当の主従になった気がしました。

家康にも亡霊が見えずとも感じられたということは、この時代に天下を取ろうとした人間が追い掛けられる負い目のようなものなのかもしれないと思いました。その負い目を晴らした重長の言葉がとても綺麗に響いた。
あとこのシーンで最後に舞台から去るのが幸村だったのですが、東京楽でようやくオペラグラスを覗く余裕ができて見た彼は、ほんの少し笑っているようにも思えました。

伊達は片倉パパといい成実といいほんとこの4人好きだったのですが、なによりこのラストシーンが好きでした。

その他のポイント

空海さん富士山のゆるキャラみたいになってたんですが、この人の『天気予報』でがらっと雰囲気変わるのが本当にすごいなと思って見てました。

・家康の悪い顔がよかったです。

・回る舞台の上で殺陣するの大変そうだなと思いつつ、政宗、重長、幸村の戦ってるシーンとても格好良かったです。

・二刀ってどうやって抜くんだろうって思いつつ抜く瞬間を見逃し続けて、最後にようやくわかった。

・暗転じゃなくて舞台が回ってくるくる場面転換するのがすごく面白かったです。楽しい。

 

2部は考えるな感じるしかない

ゲストのいじられ具合にびっくりした(特に植田さん)

てっきりゲストの方ってこれまでもこのシリーズに出てた方だと思っていたので、31日マチネゲストの多和田さんがるひまさんの舞台も明治座も初めてっておっしゃっていてちょっと驚きました。どの筋のオファー…。

マンカブは衣装とか雰囲気とか大好きなんですけど、完全にその後に食われて最終的に印象薄くてちょっと可哀想でした。あと花道でなんかしても2階席だと見えない…。
ただ東京楽にしてあまりにも一部の秀頼と重成が胸に刺さった私は、マンカブのバリンさまと星くんはこうやって元気に仲良くアイドルやってるんだ…と思ったらなんかすごく推したくなりました。

真弾少年団はわりと推しさん定点カメラになっていたところがあるのですが、ダンスは一番かっこよかったなと思います。本当にあのお衣装ありがとうございました!という感じで、ブロマイド見てはふふってなってます。ありがとうございました。焼き肉食べてほしいので頑張ってください。

優一の國はパンフレットとも違うギリギリアウトっぷりだったんですけど、ほんとこれを植田さんの前でやったのがひどい…。ここのインパクトがすごくて若干記憶が飛ぶんですよね。

マーライオンズZ個人的に全体的なほどほど感あって口直しなのかと思ったんですけど、前半にあったらマンカブ以上に記憶から消えそう。いやでもあるあるゲームは楽しかったです。

全体的に時間押し気味で始まる前は4時間もやるのか?と思っていたのですが、普通に4時間半はやってました。(カウントダウン公演は5時間やってた)
そんな中カウントダウン公演は一部終わったのが23時25分とかでここから25分休憩マジかよと思ったのですが、しれっと途中で休憩切り上げになってほっとしました。
とはいえ、今年の振り返りを~と言い始めたのが年越し10分前で、どう考えても全員回らないだろうと思ったら、やっぱり途中でカウントダウン。そして年明けて何事もなかったかのように続き…という雑な感じが個人的には楽しかったです。

カウントダウン公演は終わったら終電はなくなり、そのままの足で東京大神宮に行きました。

実はカウントダウン公演のチケットまったく取れず、一般発売でも勝てず、ものすごい沈み込んだまま、雨の中東京大神宮に来年こそはとお参りをしに行ったんですよね。
その後の見切れ席販売で無事取れて、その席はカーテンコールで大きく手を振る推しさんが真下に見えるとても良い席でした。
というわけで初詣とお礼参りを兼ねてお参りをして、帰宅という充実の年越しでした。

来年も明治座で年越ししたいという気持ちでいっぱいになりました。(チケ取り頑張ります)