麻の着物

夏まで生きていようと思った。そう思いながらなんとか生きている人間の観劇とか読書の記録。

サファリング・ザ・ナイト(3/4ソワレ)

原作がシェイクスピアの『夏の夜の夢』、移動型演劇、マルチエンディング…とちらしを見て気になったものの直前に主役級の役者も含め9人も降板していくか当日まで迷った末、見にいきました。

 

舞台の全体的な流れ 

オベロンとタイタニアという2つの勢力それぞれのルートが用意されています。

私はオベロンゲートからでした。
移動型演劇ということですが、いくつかのグループに分かれガイド役の役者さんの案内で建物内の様々な箇所を周り、それぞれの場面で起きるイベントを鑑賞して回るような感じです。

プレミアムチケットのグループのところにはヒロインであるハーミアが一緒に同行するストーリーだったようです。(一般なので直接は見ていないのですが)

また事前にアプリをダウンロードすることで都度画面上にメッセージが表示されたりQRコードを読み取ることでポイントの増減が起こり、結果がラストの演出で使用されます。

良かったところ

・すみだパークスタジオという倉庫の中にあるシアターと倉庫内を使っており、普段は入れないところに入るドキドキ感がある。

・世界観の作り方は上手い。

・ハーミア役の役者さんの演技が好きだった

 

良くなかったところ

・ガイド役の役者さんが下手であまりにも言葉に詰まるのでさっぱり設定が理解できなかった&とにかく面白くなかった

・QRコードを読むっていう動作が作中の世界観に比べて『古い』のが気になった。一応2017年の日本をモデルにしたバーチャルな世界という説明はあったけど、その割にガイドさん同士は「ぴぴっ」って感じで一瞬で情報を交換するようなやりとりがあったので違和感を覚える。

・移動型演劇の欠点かもしれないんですが、同じグループに関係者っぽい2人組がいて移動中に役者さんの話とかをしていてすごい現実に引き戻される

・わりといろいろ回ったわりに最後のオチが安直すぎる

 

あらゆる道具に振り回されていた

この作品の感想がこれに集約するんですが、企画としては面白かったものの最後まで舞台装置やアプリに振り回されてた舞台だったなあと思いました。

アプリも面白かったんですけど、そもそも自由に歩き回れるわけでもないのにQRコード読んでポイント集める演出いる?って思ったんですよね。
普通に画面に文字を出すくらいのほうがスマートだったと思う。

全体的なストーリーとしても、私が見た回はインドの子に委ねるのではなく人の手でこれからも社会を維持していこうという結末だったのですが、どちらを選ぶにしても材料が足りないという気持ちでいっぱいだったんですよね。

ハーミアが何を考えて動いているのかはわりとこの物語のコアだと思ってて、そこについては一般プレミアム関係なくきっちり伝える必要があったと思います。変なオブジェ見せるよりも…。

そういう意味では演出ありきでストーリーが二の次になってるのがやっぱりイマイチだったのですが、移動型演劇という形自体は面白かったので、洗練されていくといいよねとは思います。